LogBook of the World 導入記

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 2003年9月、ARRLは「世界のログブック」 LogBook of the World (LoTW) の正式運用を発表しました。
これを使うと、DXCCを始めARRLが発行するアワードの申請が、QSLカードの送付無しで行なうことが出来る
との事です。毎年DXCCのエンド-ズメント申請をしていますが、虎の子のQSLをARRLに送っています。申請後
はQSLが返送されてくるまで紛失が心配で、ひやひやして待っていました。
 これを導入しない手はないので、早速ARRLのサイトから必要なソフトをダウンロードしてみました。以下順を
追って、LoTW導入記を紹介します。手順は以下のサイトを参照しました。
http://www.arrl.org/lotw/getstart.html

 

1. 必要なソフトをダウンロードする
ARRLのダウンロードサイトより ”TQSL” と言うソフトをダウンロードしました。以下のサイトにはWindows用と
Linux用のソフトが置いてあります。Windows用をクリックするとファイルを保存するか聞いてくるので、適当な
フォルダに保存します。この導入記を書いている時点では、tqsl-108.exe (ver.1.08)でサイズは2164Kbでした。
http://www.arrl.org/lotw/#download

(参考)
記事を書いている途中で tqsl-109 にバージョンアップされましたので、新しいソフトをインストールしてみました。
古いバージョンの削除等は必要無く、新しいバージョンをダウンロードして該当ファイルをクリックすれば、勝手に
インストールしてくれました。

 

2. TQSLをインストールする
ダウンロードした tqsl-***.exe をクリックすると、自動的に解凍が始まります。

インストールを続けるか聞いてくるので「はい」をクリックして先に進みます。
インストールが終了すると、デスクトップに TQSL と TQSLCert のアイコンが出来ます。

 

3. 電子認証請求用データファイルを作成する
TQSLCertアイコンをクリックして、Generate Certificate Request ウィザードが起動するので、指示にしたがって
電子認証請求データファイルを作成する。ウィザードが起動しなければ、File > New Certificates Request を
クリックして Next で先に進む。一度起動したあとだと、下図の画面になり はい で先に進む。

次に自局のコールサインとDXCCエンティティーを聞いてくるので、それぞれ入力する。さらに有効QSO日付を
入力する欄があるが、デフォルトのままでも良いと思ったが、下図のとおり自局の開局年月日を入力した。

名前とQTHを入力

自分のE-mail アドレスを入力

パスワードを入力。後で必要とのことで、忘れないようにと注意が出ます。

Sign Request の画面になるが、Unsigned のままで Finish をクリック

電子認証請求用ファイルが作成され、保存場所を聞いてくるので、適当なフォルダを指定する。出来あがった
ファイルは自分のコールサインがついた、私の場合 ja0dwy.tq5 と言うファイルです。

最後に確認が出て OK をクリックすれば完了です。

 

4. 電子認証をARRLに請求する
電子認証の請求を、ARRLにメールで請求します。3項で作った 自分のコールサイン.tq5 ファイルをメールに
添付して lotw-logs@arrl.org 宛に送ります。件名、本文は何も入れる必要はありません。
しばらくすると、ARRLより自動処理した結果がメールで届きます。(この間約1分 さすがですね)
内容は次のとおりでした。

Processing file JA0DWY.tq5
2003-09-29 09:38:46 Started processing your New Certificate Request.
2003-09-29 09:38:46 For call sign: JA0DWY
2003-09-29 09:38:46 For DXCC Entity: JAPAN (339)
2003-09-29 09:38:46 For QSOs not before: 1967-09-15 00:00:00
2003-09-29 09:38:46 For QSOs not after: <none>
2003-09-29 09:38:46 Your certificate request is accepted and awaiting further processing.
2003-09-29 09:38:46 You must mail in (via postal mail) supporting documentation to complete the request.
2003-09-29 09:38:46 Details about what to send and where to send it can be found at:
2003-09-29 09:38:46 http://www.arrl.org/lotw/
2003-09-29 09:38:46 Your certificate request processing is completed.

要は、ライセンスのコピーを郵送して、受領された時点で電子認証請求は完了すると言うことです。

 

5. 無線局免許状のコピーを送る
自分が正式免許を受けた無線局であることの証明(ドキュメント)をARRLに送る必要があります。
最初は信越総合通信局から英文証明を得なければと思ったのですが、無線局免許状をそのままコピーして
提出してOKだったとの話を聞き、試しに日本語の免許状のコピーを送ってみました。空中線電力は関係無く
免許されている周波数帯やモードが必要と思い、移動局の免許状をコピーして提出してみました。
2003年9月30日、エアーメールで以下の住所へ送りました。

Logbook Administration
A.R.R.L.
255 Main Street
Newington , CT 06111
U.S.A.

 

6. 電子認証用ファイル到着
ライセンスのコピーを郵送して8日後の10月8日、認証ファイルが添付されたメールがARRLより届きました。
認証用ファイルは JA0DWY.tq6 と言うファイルです。適当なフォルダへ保存しておきます。
LoTWユーザー用WEBに入るための、Username Password も送られてきました。このパスワードは、3項で
作成したパスワードとは違うので注意が必要です。

Here is your LoTW certificate for JA0DWY
Use the TQSLCert program's "Load Certificate File" menu
command to install this certificate into your system.
Records submitted using this certificate can be accessed on
the Web using:
username: ja0dwy
password: ****
at https://www.arrl.org/lotw/
NOTE! This is NOT the same password the TQSL program asks for when you're signing a file!

 

7. 電子認証ファイルを読み込む
TQSLCertアイコンをクリックすると、tQSL Certificatesウィンドーが開きます。まだ認証登録前ですので、自分の
コールサインの前には、丸に斜線のマークが付いています。

Fileをクリック、Load Certificate Fileを選択します。

認証ファイルの種類を聞いてくるので、TQSL(tq6)を選択し、Next> をクリックして次に進みます。

認証ファイルの場所を聞いてくるので、6項で保存しておいた JA0DWY.tq6 ファイルを指定すると、インストール
するか確認してくるので、はい をクリックします。

インストールが始まり、エラー無く読み込みが完了したら、Finish をクリックして終了します。

認証登録が完了し、自分のコールサインの前のマークがキーに変わりました。

認証ファイルをバックアップしておくことを推奨していますので、フロッピーディスクに保存しておきました。
Certificateをクリック、Saveを選択、フロッピーディスクを選択し、JA0DWY.p12 ファイルを保存しました。
パスワードを入力し、認証キーをアンロックするためのパスワードを入力して完了です。
 

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