LogBook of the World 導入記(ログデータアップロード編)

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 LoTWに必要なソフトのインストールが完了したので、自局のログデータをアップロードします。記事を
書いている途中で TQSL のバージョンが上がったので、以下の内容は Ver1.09 上での操作です。

3通りの方法があります。
 1. ARRLのLoTW登録者用サイトから、QSOデータを一件づつ打ち込み登録する
 2. ARRLのLoTW登録者用サイトから、指定様式(ADIF等)に加工したQSOデータをアップロードする
 3. メールへ指定様式(ADIF等)に加工したQSOデータを添付して送る
QSOデータの形式は、ADIF または Cabrillo を使います。最近のログソフトは、どちらかをサポートして
いると思います。私はDX4Winと言うログソフトを使っていますが、ADIF形式のファイルに変換できます。

 

1. 自局のロケーション(位置情報)を登録する
TQSLアイコンをクリックすると TQSL ダイアログが開きます。Stationをクリック、Add locationを選択します。

Add Station Location ダイアログで、自局のITUゾーン等を入力して Next> で次へ進む。

自局の位置情報に名前を付けて、Finish をクリック保存終了します。

 

2. ログデータを用意する
使用しているログソフト DX4Win のユーティリティーを使用して、ADIF形式のログデータを作りました。
約3万QSOで4.8Mbのサイズとなりました。

 

3. 自局の署名入りログデータを作成する
TQSLアイコンをクリックして、TQSLダイアログで File , Sign existing ADIF or Cabrillo file を選択します。

Select Station Location for Signing ダイアログで、自局のロケーション(運用場所)を選択します。

Select file to Sign ダイアログが開くので、2項で保存しておいた ADIFファイルを選択し開きます。
次に出来あがった署名入りログデータの保存場所を聞いてくるので、適当な場所に保存します。
ファイル名は、過去に送付したものと重複しないように気をつけます。私の場合、最終更新日をファイル名と
しました。こうすれば、いつまでのデータを送ったのかすぐにわかりますね。
拡張子が tq8 と言うファイルが作られます。

確認ダイアログが出るので、OKなら はい(Y) をクリック先に進みます。

QSO Date Range ダイアログが出るので、作成したログデータの日付範囲を入力します。

次にパスワードを入力します。この時のパスワードは、一番最初に電子認証請求用ファイルを作成した時
入力したパスワードです。(インストール編 3項)

署名付きログデータの作成が始まります。これが結構時間がかかりました。私のPCでは、約3万QSOデータ
から作成するのに、約50分を要しました。
途中ログデータに誤りがあると警告が出ます。エリヤの数字が抜けているQSOが紛れ込んでいて、エラーが
出ましたので途中で中断し、ログデータを直してから再度作成しなおしました。
全て作業が終了すると作成レポートが表示されますが、エラーの無いことを確認して終了します。
最終QSO日をファイル名としましたので、 2003-10-10.tq8 と言う約4.5Mbのファイルが作成されました。

 

4. 署名済みログデータをメールに添付してARRLに送る
前項で作成した tq8 ファイルをメールに添付して以下のアドレスに送ります。この時、メールの件名や本文には
何も入力する必要はありません。空欄のまま送ります。
lotw-logs@arrl.org

データを送ってしばらくすると、受領確認と他のLoTW利用局のログデータとの照合結果をメールで送ってきます。

Processing file 2003-10-10.tq8
2003-10-26 06:16:49 LOTW_QSO: Processing file: 2003-10-10.tq8
2003-10-26 06:16:49 LOTW_QSO: Certificate found for JA0DWY - JAPAN (339)
2003-10-26 06:19:03 LOTW_QSO: QSO record QSLs a contact
2003-10-26 06:19:03 LOTW_QSO: QSO: JA0DWY GW4BLE 1990-10-27 08:53:00Z 10M SSB
2003-10-26 06:19:04 LOTW_QSO: QSO record QSLs a contact
2003-10-26 06:19:04 LOTW_QSO: QSO: JA0DWY W8LU 1990-10-27 21:39:00Z 10M SSB
2003-10-26 06:19:05 LOTW_QSO: QSO record QSLs a contact
(途中略)
2003-10-26 06:25:24 LOTW_QSO: Successfully processed 30198 QSO records in 515.288730 seconds
2003-10-26 06:25:24 LOTW_QSO: 399 QSL records entered
2003-10-26 06:25:24 LOTW_QSO: No errors encountered

399枚のQSLが到着していることになります。

 

5. LoTWのサイトでQSL情報を確認する
Lotwユーザーのサイトで、送付したログデータや到着したQSLデータの確認が出来ます。このサイトへ
入るためには、ARRLより送られてきたユーザー名・パスワードが必要です。(インストール編6項)
https://www.arrl.org/lotw/
ログインした後、Your QSOs の中の Most Recent QSLs で、自局宛の最新QSLデータを確認出来ます。

他局の新しいログデータがアップロードされるたびに、自動的にQSOが照合されて、合致すればこのリストに
追加されていきます。この記事を書いている時点で424QSOについてQSLが到着しています。
この2日で25QSO増えたことになります。

 

6. 今後の課題
新しく始まったLoTWですが、まだ普及にはほど遠い状態です。多くの局がこの仕組みを利用しなければ
意味を持ちません。またARRLでも、アワードにこのデータを使用する方法については、発表していません。
大切なQSLカードを送る必要が無くなると思いLoTWを導入してみましたが、早く実現するように期待しています。